ホタテドラフト

(2003.1)

今回飲んでみたのは、

ホタテドラフト

という発泡酒である。すなわち、ホタテ味ビール!?

製造者:網走ビール株式会社
(北海道網走市南2条西4丁目)

ラベルには、

オホーツクの恵み
KITAJIKOMI
〜オホーツク海洋深層水使用〜
ホタテブレンド

と、いろいろ“断片的”な表示があるが、これがどういうものなのか、きちんと説明する文章が不思議なことに一切付けられていない。海洋深層水を使って、ホタテを混ぜ込んであるんだろ、ということはわかるが・・・もうちょうっと説明を付けてほしいなぁと思う。
逆に一切書かないというのも潔いかもしれないが、中途半端にKITAJIKOMIとか書かれても… (・・?

ホタテドラフトの説明は、下記のページで見ることができる。

http://www.ryuhyo.com/abashiribeer/index.html
http://www.ryuhyo.com/abashiribeer/hotatebeer.html

ソムリエ田崎真也さんが開発に参加とある。確かに瓶に技術指導/田崎真也と印刷がある。もったいないなぁ!せっかくビッグネームを借りたなら、

って、でっかく印刷しちゃえば良いのに(笑)←無責任

余談になるが、このホタテドラフトがビールではなくて発泡酒なのは、酒税法の規定のためである。

発泡酒はビールより安いということが常識化しているが、すべての発泡酒がビールより安いかというと、そうではない。また、発泡酒がビールと根本的に違う飲み物であるということではない。ビールを酒税が安くなるようにつくるとたまたま税法上発泡酒の分類になるというだけなのだ。

ここに酒税法が載っているので読んでみよう。
http://www.houko.com/00/01/S28/006.HTM

ホタテドラフトは原材料の5%程度の帆立干し貝柱の粉末を添加したとあるので、おそらく第22条1項10号イ(1)該当。第22条1項5号のビールと税率が同じになっていることがわかる。

(第22条1項10号イ(2)該当だと酒税は安くなる。世間で安売りされている発泡酒は、こっちの扱い。同じ発泡酒でも違うのだ。)


技術指導/田崎真也
東京農業大学生物産業学部

さて、飲んでみようか。

のみくちは普通のビールである。口に含むと微妙なホタテの味わいがあり、飲み込むと口の中に「珍味」のような味と香りがふわっと残る。すぐ消えてしまうんだけど。
田崎氏も上記ページで「もう少しホタテのうまみがあっても良いのでは?」と言っているが、私もそう思う。ホタテが好きな人にとっては物足りないかもしれない。もう少しホタテをたくさん入れて、帆立の味を強めた方がいい。そうなればきっと、おつまみは不要になる(笑)。その分、値段もバカ高になるかもしれないけど・・・。

でも不思議な、よくできたビールだと思う。肉などにも合うとは思うけれど、やはり何か海産物の料理に合せて味わってほしい。