航空用救難食糧

(2010.9)

今回食べてみるものは、非常食だ。

羽田空港の空の日のイベントで行われていた、航空関係グッズ等の展示即売」の、JALの販売会場にて購入したもの。

JALの航空機に通常搭載されているものなんだそうで、1500円。5食入って1500円とは高いのか安いのか。

ちょっと迷ったが購入することにした。この手のものって、ものすごく運が良いかものすごく運が悪いかのどちらかでしか食べられないものだと思ったからだ。(むしろ通常は後者だろう)

非常食と言えば、過去においては、「非常用水もどし餅」なども食べてみたことはあったが、それは割りと普通の味だった。

さて、今回のコレはどんな味がするのだろう。


航空用救難食糧 5人分

LIFE RAFT RATION 5-MEN

製造者:萬有栄養株式会社
目黒区下目黒2-12-5

パッケージは、けっこう丈夫そうな缶で、緑色のビニールテープでぐるぐる巻きにされている。

ヨックモックのクッキーの缶を思い出すが、アレよりもだいぶ小さい。

フタを開けると、銀色の袋が器用に折りたたまって、ぎゅうぎゅう詰め。

フタに貼り付けてあるラベルを見てもわかるが、中には、ビスケット・バー(A食品)と、ゼリー(B食品)がそれぞれ5個入っている。各1個ずつで1食分。

全貌。→

正方形の方がビスケット・バー(A食品)、やや小さい長方形がゼリー(B食品)。

ちなみに、自衛隊の救難食糧には

「がんばれ!元気を出せ!救助は必ずやってくる!」

とかなんとか書いた紙が一緒に入っているそうだが、そのような気の利いたものは、残念ながらこのパッケージには入っていない。


ビスケット・バー Biscuit Bars (A食品)

では、ビスケットの方から。

大きさは一辺が5センチ角の正方形。厚みは1センチ5ミリくらい。

何か、乾パンのようなものが入ってると想像していたのだが、なかから出てきたのは、何か火山灰か、もしくはおがくずを押し固めて作ったブロックのようなものだった。

こんな壁材見たことあるような気がするが、触ってみるとかなり脆くて、ボロボロ崩れる。

食べてみると、ミルクたっぷりのビスケットっぽい味。しかも、かなり甘い。ただ、食感は落雁をもうちょっと軟らかくしたような感じだ。そしてサラッと口の中で溶けて、残らない。

原材料を見ると、小麦粉・砂糖・食用植物油脂・脱脂粉乳・ピーナッツ粉となっている。確かにこれらを粉にして固めたような味だよ。

ちなみにこれで、245kcalあるとのこと。


ゼリー JELLY

B食品とは書いていないが、これがB食品。

大きさは4.5センチ×2センチ×1.5センチ。消しゴムくらいの大きさ。

開けてみると出てきたのは、ゼリーの胡麻サンドだった。

これ・・・なんて言ったらいいんだろう???

見た目は水分がなくパサパサしていて、あまり美味しそうな色合いではないが、確かに甘いゼリーだ。

原材料は、砂糖・水飴・寒天・胡麻。まさにそれを固まりにしたような味。胡麻が入っているが、特に香ばしさはない。

これで、61kcalあるとのこと。


A食品が245kcal、B食品が61kcalで、計306kcalある。

基本的に救命ボートで救助を待つだけなので、腹いっぱいにする必要はなく、これでも充分なエネルギー量だろう。

なかなか食べられないものを食べたと思っていたが、調べてみると、同じものがメーカーのネット通販で買えるようだ。コレだよコレコレ。一般向けに普通に売ってるんだねぇ。

救難食糧 /イーアール

今回は1個ずつ食べたので、まだ残りが4個ずつある。のこりは防災用にとっておこう。